台風被害を受けた八丈島の事業再建支援に関する質問主意書

公的資金
国会情報(質問主意書)
【参議院】 219回 質問: 山本太郎 回答: 高市早苗 質問日:2025/12/12 回答日:2025/12/23

3行解説

POINT
  • 八丈島で台風被害を受けた事業者をどう支援するかについて、山本太郎議員が政府に質問し、内閣総理大臣 高市早苗が答えました。
  • 山本太郎議員は、被災した事業者への二重ローン救済策や、返済不要の給付金の実施状況と政府の方針について尋ねました。
  • 内閣総理大臣 高市早苗は、現状は既存の法律(激甚災害法)にもとづく支援策を実施し、追加の債権買取や給付金は予定していないと回答しました。

3分解説(くわしい説明)

八丈島の台風被害と事業者支援の背景

2024年の台風22号と23号で、東京都八丈島の事業者が大きな被害を受けました。これを受けて、参議院議員の山本太郎さんは、「二重ローンの解消策」や「返済しなくていい給付金」など、より手厚い支援の必要性について政府に質問しました。

山本太郎議員の主な質問内容

  • 東日本大震災のときのような二重ローンを助ける仕組みを、八丈島の事業者にも実施できないか?
  • 困っている事業者のために、使いみちを限定しない返済不要の給付金を配れないか?
  • 内閣府特命担当大臣の赤間二郎さんは総理に相談しなかった理由は何か?

高市早苗内閣総理大臣による回答のポイント

内閣総理大臣の高市早苗さんは、次のように答えました。

  • 「二重ローン救済策」については、八丈島で東日本大震災と同じ債権買い取りの仕組みを行う予定はありません。
  • 事業の再建や支援は、激甚災害法など今ある法律にもとづいて、ニーズに合わせて行っています。
  • 返済がいらず、使い道が自由な給付金を新たに支給する考えはありません。
  • 給付金については、内容がはっきりしなかったため、まず内閣府や関係省庁で検討すべきだったと考えており、総理に相談しなかったのはそのためです。

まとめ

八丈島の事業者支援について、山本太郎議員はより強力な救済策を求めましたが、内閣総理大臣の高市早苗さんは、現時点では追加の特別な給付金や二重ローン対策は行わず、既存の法律や制度の範囲で支援を続けていくと説明しました。

この議論のAIによる評価

議論自体の評価

ChatGPTGeminiClaude
まあまあ良い議論普通の議論微妙な議論

議論自体は、台風被害を受けた八丈島の事業者支援に関する政府の支援策や対応の見通しと課題について、国会質問・答弁という形で明確にやり取りされています。質問者は被災事業者の具体的なニーズへ即した支援策を強く求めており、地域被災者にとって重要な政策課題を取り上げている点は適切です。ただし、一部質問の定義や具体性が曖昧なままであり、政府側もその曖昧さに言及しつつ一般的・従来通りの方針に回帰した答弁となっており、互いに議論の焦点がやや噛み合っていない印象も残ります。原理的・制度的観点から双方の立場や法令根拠も説明されており、情報価値は高いですが、議論を前進させる新規性や具体性でやや踏み込み不足とも評価されます。

本議論は、大規模災害(台風22号・23号)に見舞われた特定地域(八丈島等)の事業者支援を巡る、立法府と行政府の典型的なやり取りです。質問者は既存の支援策では不十分であるという認識に基づき、過去の特例(東日本大震災時のスキーム)の適用や現金給付を求めています。これに対し、政府側は「激甚災害法」に基づく既存の枠組みでの対応を強調し、追加支援を否定しています。論点は明確化されていますが、双方が「特別措置の必要性」と「公平性・既存制度の維持」という平行線の立場を維持しており、新たな合意形成や具体的な代替案の提示に至っていないため、標準的な議論の範疇に留まっています。

質問者は八丈島の台風被害を受けた事業者への支援策について、具体的で実行可能な政策を求めています。これは重要な課題です。しかし、答弁の大部分は「意味するところが必ずしも明らかではない」という指摘に終始しており、実質的な議論が成立していません。質問者の提案内容と政府の認識にズレがあり、その溝を埋めるための対話が機能していない点が問題です。また、質問者が「二重ローン解消」と「給付金」という複数の異なる施策を求めており、政府がそれぞれに対してどの程度検討したのかが不明確なままとなっています。

質問者の評価

ChatGPTGeminiClaude
まあまあ良い質問まあまあ良い質問まあまあ良い質問

質問者は、被災地事業者の二重ローン問題や事業継続資金への給付策について、現在の政府対応に対する具体的な進捗と見通し、協議の内容、政策的決断の有無を問い質しており、立法府議員としての使命に即した働きかけをしていると言えます。また、支援を東日本大震災時のスキームと比較するなど、一定の科学的根拠・先例比較にも基づいて論じています。しかし「二重ローン解消の救済策」や「事業継続できるための給付金」などの用語・スキームが抽象的で、政策担当者が即具体的に理解し事務レベルで動きやすい粒度かと言えば不十分です。結果的に曖昧さを残した応酬となったため、『良い質問』とまでは言えませんが、テーマの重要性・方向性はよく押さえています。

被災地の事業者が直面している「二重ローン」という具体的な経済的困窮に焦点を当て、救済策を求めている点は、地域住民の代弁者として意義があります。特に、過去の東日本大震災における先例を具体的に提示し、政策の水平展開を迫る手法は、行政の不作為を問う質問として論理的です。ただし、給付金について「使途を限定しない」という要求は、公的資金の透明性の観点から政府に拒絶の口実を与えやすい側面があり、実現可能性(現実解)を探るという点では、やや理想論に比重が置かれている印象を受けます。

山本太郎議員は、東日本大震災で実施された二重ローン救済策という具体的な先例を引き合いに出し、類似のスキーム適用を求めています。また、短期的な給付金による事業継続支援という現実的な施策を提案しており、被災事業者のニーズに基づいた実践的な質問といえます。委員会での口頭質疑で大臣から一定の前向きな発言を得た上で、その後の進捗を確認する質問主意書という使い方も適切です。
しかし課題があります。「二重ローン解消」の具体的内容や、「給付金」の規模・対象範囲について、質問文に十分な詳細がありません。政府に「意味するところが必ずしも明らかではない」と指摘される隙を与えてしまっています。また、激甚災害法に基づく既存支援策との違いを明確に説明した上で、なぜそれでは不十分なのかを示すことで、より強い質問になったはずです。

回答者の評価

ChatGPTGeminiClaude
普通の答弁普通の答弁微妙な答弁

回答者(内閣総理大臣名による政府答弁書)は、現行の法制度(激甚災害法等)や東日本大震災時の措置との差異、各種支援策の有無とその理由、事務当局での手続き的な検討対象範囲など、行政制度論的に筋道立てて説明しており、国民や議員への説明責任には一定水準で応えています。ただし、質問意図(地域被災事業者への新規救済策や首相に直訴への検討姿勢等)に対し、抽象的・杓子定規に終始した部分も多く、質問者の意図や現場事情に寄り添う積極的努力の痕跡は薄いです。質問文の具体性不足を指摘しつつも平易かつ率直な答弁をしており、制度上の現状把握には有用ですが、議論を前進させるイノベーティブな新規提案や柔軟な合意形成姿勢には乏しいため、答弁としての質は平均的だと評価します。

質問の各項目に対し、漏れなく回答しており、公文書としての形式を満たしています。特に、大臣が「総理に相談する」と明言しなかった理由について、「一義的には内閣府および関係省庁で検討すべきもの」という行政の指揮命令系統に基づいた論理で回答している点は、組織運営の原則に忠実です。一方で、質問者が訴える「現場の切迫感」や「既存制度では救えない隙間」に対する踏み込んだ言及はなく、「意味するところが必ずしも明らかではない」という定型句を多用して直接的な議論を回避する傾向が見られます。これは行政の安定性を守る姿勢ではありますが、政治的な柔軟性や積極的な課題解決姿勢には欠けています。

内閣総理大臣名での答弁ですが、実質的な決定や方針転換の内容がほぼ含まれていません。以下の問題点が指摘できます。
一番目の質問への回答では、「東日本大震災への対応として実施した債権買取り等の措置を講ずる予定はない」と明確に否定していますが、その理由が示されていません。なぜ同じスキームが適用できないのか、政策的判断の根拠を説明することが答弁の責務です。
二番目の質問への回答では、「同日以降、内閣府において、関係省庁と協議を行った」と述べるだけで、協議の内容や進捗状況、検討結論を示していません。質問の実質的な回答になっていません。
三番目の質問への回答も、「返済不要で使途を限定しない給付金を支給する」ことは「考えていない」と一言で却下しており、その理由が十分に説明されていません。激甚災害法に基づく支援で対応可能という主張ですが、質問者が求めた施策との具体的な相違点や、既存施策では対応できない理由などの説明がありません。
四番目の質問への回答は、「内閣府及び関係省庁においてその内容を検討すべきものであることから」と答えており、これは実質的には「総理に相談するべき事項ではない」という説明に過ぎません。しかし質問者は委員会で大臣から「政府・与党として相談したい」という前向き発言を得ており、その後の対応状況を説明することが求められていました。
全体として、この答弁は質問を受け止めつつも、具体的な施策検討の状況や今後の方針を明示することなく、現状維持の立場を表明しているに過ぎません。被災地の事業者支援という緊急課題に対して、十分な誠実さや検討意欲が伝わってきません。


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