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3分解説(くわしい説明)
能登半島地震をふくむ災害被災者への支援についての質疑
この質疑は、能登半島地震や豪雨災害で被害を受けた人たちの生活を立て直すために、どのような支援が行われているかについてのものです。堀川あきこ議員(日本共産党)が質問をし、あかま二郎防災担当大臣や厚生労働省の熊木正人氏・伊澤知法氏などが答えました。
医療費・介護費用の支援について
能登半島地震の被災者の中には、けがや病気で通院が必要な人が多くいます。災害後、国民健康保険や後期高齢者医療を利用する人のうち住宅が壊れた人などには、医療費の窓口負担が一時的に無料になる減免措置がありました。国も特別な財政支援をしていましたが、石川県ではその減免措置が2024年6月で打ち切られ、国の支援も9月末で終了しています。打ち切りの理由は、財政的な事情や過去の災害時の例などが考慮されたためで、市町村や県の広域連合が判断しています。
被災者への影響と国の対応
減免措置が終わったことで、実際に受診回数を減らしたり通院をやめたりする人が増え、経済的な負担が大きくなったという声が石川県で多く出ています。堀川あきこ議員は、この事実に基づき、再度の財政支援や医療・介護費の減免継続を求めました。
答弁では、あかま二郎大臣は財政支援の終了が厚生労働省の判断によるものであると説明し、能登特有の事情についても今後の予算編成や厚生労働省での議論に期待する姿勢を示しました。また、自治体からの支援継続の要望も資料等で確認したいと述べました。
被災者見守り・相談支援事業について
被災地では、孤独や不安を感じる人を支えるため、行政やボランティア団体が連携して住民を見守る事業(見守り・相談支援事業)が行われています。珠洲市では「ささえ愛センター」などが中心になって活動しています。この事業への国からの補助金も、令和7年度補正予算案で計上され、今後も必要な支援を続ける方針が示されました。
さらに、将来的に熊本地震の時のように長期間・全額で支援が続くのかとの質問には、伊澤知法厚生労働省大臣官房審議官が、過去の事例や復興の状況などを考えて今後検討していくと答えました。
まとめ
- 今回の質疑は被災地の医療・介護・見守り支援の現状や課題が中心でした。
- 医療費や介護費の減免は財政や制度の理由で終了したが、被災者からは経済的な心配や支援継続の希望が出されています。
- 国と自治体は、今後も被災者に寄り添った支援を続けるかどうかを検討しています。
この議論のAIによる評価
議論自体の評価
| ChatGPT | Gemini | Claude |
| 良い議論 | まあまあ良い議論 | まあまあ良い議論 |
本議論は、能登半島地震及び豪雨災害の被災者支援という時宜を得た社会課題に基づいており、質問者は被災者の実態調査に基づいた具体的なエビデンスと現場や制度運用の状況を丁寧に提示しています。回答側も制度のルール、財政の判断根拠、過去の事例等を説明し、行政の立場を明確に示しました。揚げ足取りや礼節を欠いた発言は見られず、議会質問としての体裁と科学的根拠、中立性のあるやりとりがなされているため、優れた議論と評価できます。
能登半島地震の被災者支援という具体的な課題に対し、医療費・介護利用料の窓口負担減免措置の打ち切りがもたらした実態的な問題(受診抑制など)を、具体的なアンケート結果(資料の配布)を用いて提起し、国と自治体の財政支援と判断基準について論点が明確になっていました。
質問者は過去の震災(東日本大震災)の事例にも言及し、能登特有の事情(高齢化率、基幹産業としての医療・介護)を踏まえた特例的な支援を求めており、議論の構成は適切です。
一方、国務大臣の答弁は、質問者が提示した深刻な実態(受診抑制など)について「私の耳には届きませんでした」と述べるなど、現場の状況認識にずれが見られ、回答内容が不十分であったため、「良い議論」には至りませんでした。
また、最後の見守り・相談支援事業についての質問と回答は、補正予算措置の事実確認と今後の検討状況の確認で終わり、踏み込んだ議論にはなっていません。
この議論は、災害被災者の具体的な生活困窮状況を実証的データに基づいて提示し、政策変更の影響を問う質問と、それに対する政府側の説明で構成されています。以下の点で評価します。
肯定的側面としては、質問者が石川県保険医協会による5,000件超のアンケート調査という具体的な実証データを提示し、医療費減免措置の打ち切りが被災者の受診抑制を招いている実態を数値と個別事例で立証している点が挙げられます。これにより、単なる要望ではなく事実に基づく問題提起となっています。また、能登地域固有の特性(高齢化率の高さ、年金生活者の多さ、医療介護が基幹産業など)を考慮した政策論議を展開しており、地域の実態に即した質問となっています。
制限的側面としては、政府側の答弁が一貫して「全国的課題」「厚生労働省の判断」といった責任の所在を曖昧にする回答に留まり、防災担当大臣としての実質的な政策提言や調整姿勢が不明確なままで終わっています。また、質問者が複数のテーマ(医療費減免、介護利用料、見守り支援事業)を扱っており、個々のテーマの掘り下げが限定的になっています。
質問者の評価
| ChatGPT | Gemini | Claude |
| 良い質問 | 良い質問 | 良い質問 |
質問者である堀川委員は、被災地の現状や制度運用の具体的事実を示し、資料やアンケート調査結果という根拠に基づいて問題提起を行っています。また、単に行政批判に終始せず、過去の災害時の対応例や被災者の生活実態、地域の産業構造、現在の政策運用との比較を提示しつつ、財政措置・今後の支援等の政策的な提案や具体的な制度運用例への確認も行っています。科学的根拠、制度運用、過去事例、現場の声を絡めた多角的な問いかけであり、質問の質として高いと判断できます。被災者、政策担当者、自治体関係者、国会議員、行政実務者、市民と幅広いステークホルダーにとって価値のある内容です。
具体性・実効性の高さ: 質問の核が、被災者生活再建支援において直接的に生活に影響する医療費・介護利用料の窓口負担という具体的な課題に絞られており、実効性が高いです。
裏付け資料の提示: 減免打ち切りによる影響として、保険医協会のアンケート中間報告という具体的なデータや被災者の生の声を資料として提示し、受診抑制という深刻な事態が起きている事実を突きつけています。
論理的な構成: 減免終了の事実確認から、自治体の財政事情、過去の震災事例との比較、そして能登特有の事情(高齢化率の高さ、医療・介護が基幹産業)を盛り込み、特例的な財政支援の必要性を論理的に訴えています。
最後の事業についての質問: 見守り・相談支援事業についても、現地での活動(珠洲ささえ愛センター)の具体例を挙げた上で、財政支援の縮小報道に対する懸念と、今後の支援(熊本での長期支援事例との比較)を尋ねるなど、継続的な被災者支援の視点も明確です。
総括: 現場のニーズを的確に捉え、具体的な根拠をもって国に政策の変更・拡充を迫る、議会質問として非常に質の高いものであったと評価できます。
堀川あきこ議員の質問は、以下の点で高く評価できます。
まず、事実の積み重ねが丁寧です。制度の仕組み(市町村が運営主体であり、国が財政支援する構造)を正確に説明した上で質問を進めており、前提となる制度理解が明確です。次に、具体的証拠の提示が充実しています。5,000件超のアンケート調査結果、「69.3%が打ち切りの影響あり」「85.4%が通院に影響」という数値、そして被災者の生の声を複数提示しており、主張の根拠が重層的です。
さらに、比較論証を活用しています。東日本大震災時の例を挙げ、類似の状況でどのような対応がなされたのかを示すことで、現状との対比を可能にしています。アプローチも段階的で、「事実関係の確認」「制度の判断基準の確認」「被災者の実態提示」「過去の例との比較」「政策提案」という論理的な積み上げになっています。
欠点としては、複数の政策課題(医療費減免、介護利用料、見守り支援事業)を一度に扱っているため、各々についての深掘りが十分ではない点が挙げられます。特に医療費問題に関して、単純な「支援の継続」という結論に至っており、財政規模や他地域との均衡をどう考えるかといった政策的トレードオフの検討が見られません。
回答者の評価
| ChatGPT | Gemini | Claude |
| まあまあ良い答弁 | 微妙な答弁 | 微妙な答弁 |
主たる被答弁者となったあかま国務大臣および厚生労働省担当者は、法令や制度解釈、判断に至ったロジック、財政根拠、過去事例との比較や自治体の運営状況などについて事実に基づき丁寧に説明しています。大臣答弁は一部に個別現場の具体事実の把握がやや不足する場面もありましたが、全体として行政の裁量や制度運用の範囲、今後の検討課題も明示しており、議会答弁として標準以上の適正を示しました。一方、現場の実態や住民の声への具体的な直接反応・行動意志の表明がやや薄く、積極的対応姿勢にやや弱さが見られたため、最高評価には及ばないものの、全体的に良質な答弁です。主に制度利用者、自治体担当者、政策決定層にとって価値のある内容となっています。
国務大臣(あかま国務大臣)の答弁:
- 現場の実態認識の欠如: 質問者が提示した具体的な資料とデータ(受診抑制など)に対し、「残念ながら、委員御指摘のこの減免措置の打切り、またこれに起因する被災者の体調、またお困り事、そういったものは私の耳には届きませんでした」と答弁しており、現場の深刻な実態に対する認識が浅いことが露呈しています。国務大臣としては、現場の声が届いていないことを率直に認める姿勢は評価できるかもしれませんが、この問題が国会で提起され、資料も配布されている状況で、その場で深刻な事態として受け止め、対応を検討する姿勢が見られなかった点は問題です。
- 責任転嫁の印象: 医療・介護の在り方を「全国的な課題として対応を行っていく必要がある」とし、予算計上を「厚生労働省において…決定する」と述べており、防災担当大臣としての能登特有の事情への対応への強いコミットメントや、他省庁への積極的な働きかけの意志が見えにくい答弁でした。
政府参考人(熊木政府参考人、伊澤政府参考人)の答弁:
- 事実確認・制度説明に終始: 熊木政府参考人は減免措置の財政支援終了判断について、過去の災害における支援状況や富山県、福井県等に限定されていたといった実態を勘案したという従来の判断基準の説明に終始し、質問者が提示した「自治体の財政事情が厳しい」という生の声に対する具体的な対応については言及していません。
- 見守り支援の継続性の曖昧さ: 伊澤政府参考人は見守り・相談支援事業について補正予算案で計上したことを説明しましたが、質問者が求めた「熊本では五年間、十分の十で実施されたが、能登でも延長はあり得るか」という具体的な質問に対し、「過去に本事業を活用した特定非常災害の被災自治体との均衡の観点や被災地の復旧復興の実情も考慮した上で検討してまいりたい」という一般的な検討の答弁に留まりました。
総括: 国務大臣は現場の具体的な実態を把握しておらず、所管省庁の参考人も現状の制度や判断基準を説明するに留まり、質問者が求めた「能登特有の事情を鑑みた特例的な支援の拡充」や「継続的な支援」に対する前向きな言質や具体的な解決策の提示が十分ではありませんでした。
防災担当大臣(あかま二郎)の答弁については、以下の点で課題があります。
最初の質問「現地で何を感じたか」に対しては、「個人一人一人に寄り添う」「フェーズごとの支援」といった抽象的で一般的な答弁に留まっており、能登地域の具体的状況についての認識を示していません。
医療費減免措置の打ち切り問題については、明らかに答弁に問題があります。質問者が「現地視察時にこの問題について聞かなかったのか」と問うたのに対し、大臣は「私の耳には届きませんでした」と述べています。これは、現地の実態把握が不十分であることを自ら認める答弁になっており、防災担当大臣としての職責を十分に果たしていないことを示唆しています。
さらに問題なのは、一連の答弁で「厚生労働省の判断」「所管する厚生労働省」と繰り返し、あたかも自分の管掌外であるかのような姿勢を示していることです。防災担当大臣の職掌は「災害対策」全般であり、医療・介護問題が被災者生活再建の中核要素であることは明らかです。にもかかわらず、問題解決の責任を他省庁に転嫁する答弁は、職責の放棄に近いものがあります。
厚生労働省審議官(熊木正人)の答弁は、制度の仕組みや支援の経緯について正確に説明しており、技術的には適切です。しかし、「過去の災害における支援状況」「富山県、福井県の一部に限定されていた」といった理由のみで、現在の能登地域の深刻な実態に対する支援継続の可否を判断しているのかは不明確です。
伊澤審議官(厚生労働省)の見守り支援事業に関する答弁は、施策の存在と予算措置を述べるに留まり、質問者が最後に示した「熊本では5年間、10分の10で実施された」という先例に対して、能登での適用可能性を明確に示していません。「過去の被災自治体との均衡」を考慮するとしながらも、具体的な検討スケジュールや基準は示されていません。
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