特定利用空港・港湾の利用及び整備状況に関する質問主意書

公的資金
国会情報(質問主意書)
【参議院】 219回 質問: 福島みずほ 回答: 高市早苗 質問日:2025/11/07 回答日:2025/11/18

3行解説

POINT
  • 自衛隊が空港や港を利用・整備する状況について、どの場所で何をしているか、どのくらい使ったか、予算や設計基準を質問し、その詳細を政府が回答した国会質疑です。
  • 質問は福島みずほ議員によるもので、特定の空港・港湾ごとの利用回数や訓練内容、整備の内容と予算、設計基準の適用について分かりやすい一覧を求めています。
  • 答弁者は内閣総理大臣 高市早苗で、どの空港・港湾が利用されたか、各種演習での利用日数、具体的な整備内容や予算、設計方針などを一つずつ丁寧に説明しています。

3分解説(くわしい説明)

質問の主な内容

参議院議員の福島みずほさんは、「特定利用空港・港湾」として、自衛隊がどの空港や港湾を使っているのか、どんな目的で何回使ったのか、演習での利用状況や、具体的な整備や費用、設計基準がどうなっているのかなど、詳しい状況を国に確認しました。

政府からの答え(高市早苗内閣総理大臣の答弁)

政府(答弁者:内閣総理大臣 高市早苗)は、2024年10月時点で自衛隊が利用した主な空港や港湾の一覧を示しました。例えば、那覇空港や鹿児島空港、北九州空港、仙台空港、函館空港、高松港など多数の施設があり、おおむね30か所以上が該当しています。

利用の目的や回数も詳しく示し、訓練や広報活動などで利用されている例が多いです。長崎空港では39回、福江空港では21回など、具体的な回数が記載されています。一部の空港(那覇や熊本など)は利用が多すぎて回数を数えていません。

演習時の利用や整備の情報

日米共同演習や自衛隊の大きな演習でも、特定利用空港・港湾を使っています。例えば、徳之島空港や福江空港、鹿児島港などで、機動展開や物資輸送を行い、使った日数も1~4日といったように具体的に説明しています。

設計基準や予算について

自衛隊用の特別な設計ルール(要領)は、基本的に自衛隊のための施設だけに使われ、一般の空港や港、道路には今のところ使う予定はないとしています。でも、整備するときは自衛隊や海上保安庁も使いやすいように考えることになっています。

実際の空港や港の整備工事の内容や令和7年度(2025年度)の予算も、一つ一つ示しています。例えば那覇空港は、滑走路の道や照明施設の改良に約89億円、北九州空港は約69億円など、場所ごとに目的や金額が詳しく書いてあります。

まとめ

  • 福島みずほ議員は自衛隊の空港・港利用の詳細や費用について質問しました。
  • 高市早苗内閣総理大臣は、場所・回数・内容・整備費用について具体的に説明しました。
  • 安全のために、空港や港が普段から様々な使われ方をしていることが分かりました。

この議論のAIによる評価

議論自体の評価

ChatGPTGeminiClaude
良い議論良い議論まあまあ良い議論

本議論は国の公共インフラ、防衛、予算執行に関する非常に具体的かつ実証的なやり取りがなされているため、議論としての価値が高いと評価します。質問者が多数の具体的数量・施設・事業内容や規格などについて明確に情報開示を求めており、回答者も法的範囲や行政実務に基づいて丁寧に網羅的なデータ・資料開示をしています。揚げ足取りや非礼についても見受けられず、議会の情報公開および行政監視の役割が十分に果たされています。従って、「良い議論」と評価できます。

本議論は、政府が進める「特定利用空港・港湾」という新しい安全保障政策の実態について、具体的な数値や名称を伴う事実確認が行われており、非常に透明性の高い情報のやり取りがなされています。質問者が政府公表資料の文言を精査した上で、利用実態、訓練内容、設計基準の適用、予算額という多角的かつ具体的な切り口で問いを立てている点、それに対し回答者が、安全保障に関わる機微な内容を含みつつも、可能な限り施設名や具体的な金額を列挙して回答している点が評価できます。抽象的な理念論に終始せず、具体的なデータに基づく行政監視機能が果たされているため、質の高い議論であると言えます。

この議論は、特定利用空港・港湾という防衛と民生の接点にある重要な政策について、具体的なデータと実態を明らかにしようとする試みとして一定の価値があります。議論の長所としては以下の点が挙げられます。質問者が「円滑な利用に関する枠組み」の実態について、利用状況、頻度、具体的な演習での使用実態、設計基準への影響、予算配分という多角的な観点から質問を構成している点は評価できます。回答者も各質問に対して具体的な空港・港湾名、利用回数、訓練内容、予算額などの詳細なデータを提供しており、透明性の観点から価値があります。一方で改善の余地もあります。質問者が「頻度」や「具体的内容」といった用語を明確に定義せずに使用しているため、回答者が「具体的に意味するところが必ずしも明らかではない」と繰り返し指摘する事態となっています。これは質問設計の精度不足を示しています。また、回答者は那覇空港と熊本空港について「頻繁に利用していることから集計していない」としていますが、この2空港が特に重要である可能性を考えると、データ収集体制の不備とも受け取れます。全体として、防衛政策の透明性向上と国民への説明責任という観点から意義のある議論ですが、より精緻な質問設計とデータ管理があればさらに価値が高まったと考えられます。

質問者の評価

ChatGPTGeminiClaude
良い質問良い質問まあまあ良い質問

質問者は、「特定利用空港・港湾」という新しい行政用語や運用実態のもとで実際にどの空港・港湾が利用されたか、訓練・運用の内容、利用頻度、設計指針の準用有無や予算規模など具体的な行政の実態を問い、根拠資料も適切に参照しています。質問は全て客観的事実や行政実務に基づくもので、主観的意見や揚げ足取りも見られません。行政の透明性・説明責任を果たす観点からも、「良い質問」と評価できます。質問の価値は国政全般の検証責任を担う国会議員、地方自治体、報道、研究者、そして直接関わる住民に高い価値を持ちます。

質問者の問いは、内閣官房や統合幕僚監部の公表資料を詳細に分析した上で構成されており、論理的かつ極めて具体的です。特に、単に「利用状況」を問うだけでなく、自衛隊独自の設計要領(道路や港湾の基準)が民間インフラに適用されているかという技術的な観点や、施設ごとの具体的な予算内訳を求めた点は、政策の細部を明らかにする上で非常に効果的です。この質問は、防衛政策の進展に伴う民間インフラの変容を懸念する市民、地方自治体、および予算の適正性を監視する有権者にとって大きな価値があります。一方で、防衛能力の秘匿性を重視する立場の人々にとっては、詳細すぎる情報の開示を求めるものとして、必ずしも歓迎されない側面もあります。

福島みずほ議員の質問は、市民の関心が高い防衛インフラの民間利用について、実態解明を試みる重要な取り組みです。
質問の長所として、以下の点が挙げられます。まず、包括的な情報収集を意図した質問構成となっており、平時の利用状況(質問二)、特定の大規模演習での利用実態(質問三、四)、設計基準への影響(質問五)、予算配分(質問六)という異なる角度からの質問により、政策の全体像を把握しようとしています。また、政府が公表した文書を引用しながら質問を構成しており、事前調査に基づいた質問となっています。特定利用空港・港湾制度という比較的新しい枠組みの実態を明らかにしようとする問題意識は、国民の知る権利に応える意義があります。
一方で、質問の技術的な問題点も見受けられます。「頻度」「具体的内容」「利用」といった重要な用語について、質問者自身が明確な定義を示さずに使用しているため、回答者が解釈に苦慮する状況を招いています。これは質問主意書という制度の性質上、より精密な用語定義が求められることを考えると、準備不足と言えます。また、質問五では自衛隊施設の設計要領が民間空港・港湾の整備に適用されるかという問いかけですが、これは制度の基本的な理解に関わる部分であり、事前に確認可能な内容である可能性があります。
質問の価値については、以下のように整理できます。この質問は市民団体、平和運動関係者、地域住民(特に該当する空港・港湾の周辺住民)、野党議員や研究者にとって価値があります。防衛政策の透明性を求める立場からは重要な資料となります。一方で、防衛当局や与党関係者にとっては、業務負担の増加や政策運用の詳細公開を求められる点で、必ずしも歓迎される質問ではないでしょう。ただし、民主主義社会における適切な監視機能という観点からは、こうした質問の存在自体に正当性があります。

回答者の評価

ChatGPTGeminiClaude
良い答弁良い答弁まあまあ良い答弁

回答者は、質問に対して把握できている情報を網羅的・具体的に示し、資料的根拠や実施日、利用回数、予算額など細かなデータを記載しています。答弁は形式的な言い回しを多少用いているものの、世辞や回避的説明には依拠せず、現時点で分かる内容と分からない内容の区別、把握困難な情報についても根拠を説明しています。したがって、行政答弁として極めて誠実で制度的にも適切と判断できます。答弁の価値は質問者だけでなく、行政監視を行う全てのステークホルダーが享受できます。

政府側の回答は、質問主意書に対する答弁としては異例なほど情報量が多く、誠実な対応が見受けられます。利用があった30以上の施設名を具体的に列挙し、施設ごとの利用回数や訓練内容(機動展開、物資輸送等)を詳細に回答しています。また、質問六に対する回答では、40近い施設それぞれの具体的な工事内容と「〇〇億円」という予算額を一つ一つ明示しており、資料的価値が非常に高い答弁となっています。設計要領の適用については「現時点では想定していない」としつつも、自衛隊のニーズを考慮する方針を再確認するなど、現在の立ち位置を明確に述べています。この答弁は、情報の公開を求める国民やメディアにとって極めて価値が高い一方、戦略上の詳細を伏せておきたいと考える防衛実務担当者にとっては、開示範囲が広すぎるという懸念材料になる可能性があります。全体として、礼節を欠く態度は見られず、国会の行政監視に対する真摯な姿勢が示されています。

答弁の長所として、以下が挙げられます。34の特定利用空港・港湾について、個別に利用状況、訓練内容、予算額などの具体的データを提供しており、情報公開の姿勢を示しています。質問一に対して令和七年10月31日時点、質問二に対して令和七年2月28日時点と、データの基準日を明示している点は評価できます。質問六では各施設の整備内容と予算額を詳細に列挙しており、財政支出の透明性を確保しようとする姿勢が見られます。
一方で、答弁の問題点も複数あります。質問二、三、四で繰り返し「具体的に意味するところが必ずしも明らかではない」という定型文を使用していますが、これは質問者とのコミュニケーション不足を示すとともに、回答側が質問の意図を汲み取って適切に解釈する努力が不足している印象を与えます。那覇空港と熊本空港について「頻繁に利用していることから集計していない」としていますが、これらが特に重要な施設である可能性を考えると、データ管理の不備と受け取られかねません。頻繁に利用する施設こそ、正確なデータ管理が必要なはずです。また、質問五に対して「現時点で想定していない」という回答を繰り返していますが、将来的な可能性については明言を避けており、やや曖昧な印象を与えます。
答弁の価値については、以下のように整理できます。この答弁は研究者、ジャーナリスト、市民団体にとって価値のある一次資料となります。特に個別施設ごとの予算配分データは、地域研究や防衛政策分析に有用です。また、一般国民にとっても、税金がどのように使われているかを知る機会となります。一方で、より詳細な情報を求める専門家や、政策変更を求める活動家にとっては、データの欠落(那覇空港・熊本空港の集計なし)や曖昧な表現(「想定していない」)が不満の対象となる可能性があります。


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