第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号 令和7年11月7日(10/11)

災害対策
国会情報(会議録)
【衆議院】 219回 質問: 池田真紀 回答: 高市早苗石原宏高あかま二郎 開催:2025/11/07

3行解説

POINT
  • 内容:北海道などで熊による被害が急増している問題について、対策の状況・責任体制・ハンターの確保・警察の対応などを質問し、政府の考えを確認したやりとりです。
  • 質問者(池田真紀議員):熊被害が全国で深刻化しており、危険な状態を総理はどう見ているか、対策のスピード、ハンター不足への支援、警察の派遣体制、不適切発言の問題、生態系と個体数管理の考えを質問しました。
  • 答弁者(高市早苗内閣総理大臣、石原宏高環境大臣、あかま二郎国家公安委員会委員長):熊被害は深刻だと認識し、関係閣僚会議を強化して対策を進めている/ハンター支援や警察の応援派遣を実施中/不適切発言は撤回した/熊の個体数管理も科学的データに基づき進める、などと答弁しました。

3分解説(くわしい説明)

北海道などで、熊が人の生活圏に出てきてしまう事件が増えており、死者も過去最多になっていることから、国会でこの問題が取り上げられました。質問に立ったのは立憲民主党の池田真紀議員です。池田議員は、北海道では多くの人が「家から出るのが怖い」「通学・通勤・配達などができない」という状態になっていると説明し、総理である高市早苗内閣総理大臣に今の状況の認識を尋ねました。

総理は、「熊被害は深刻で、今年は特に多い。国として総力を挙げて対策を進める」と答えました。また、政府では今までよりも高いレベルの会議体をつくり、官房長官を議長にして関係省庁が連携する体制に強化したことも説明しました。

池田議員は「最終的な責任は総理にあるのか」を確認し、総理は「すべての責任は私にある」と答えています。

次に、池田議員は「緊急パッケージ(対策一覧)はいつ完成するのか」と質問し、総理は「11月中旬にまとめるよう指示しているが、できることはすでに先に始めている」と答えました。

続いて池田議員は、ハンターが足りず、年齢も高くなっている問題を取り上げ、国の支援を質問しました。
これに対し、石原宏高国務大臣(環境担当)は、熊を捕獲できるハンターは全国で約3,000人で、高齢化が進んでいることから、国として育成や確保を進めること、自治体がハンターを確保しやすいよう財政支援も行うと答えました。

池田議員はさらに、「警察が銃を使って駆除できるよう規則が変わったと聞いたが、いつからどこへ派遣するのか」と質問しました。
これに対し、あかま国務大臣(国家公安委員長)は、警察官がライフル銃を使えるよう規則を改正し、被害が多い岩手県・秋田県へ全国から応援部隊を派遣し、13日から駆除に対応できるようにすると説明しました。

また池田議員は、週刊誌で取り上げられた「あかま大臣が記者に対して熊に例えるような不適切発言をした」という件を確認し、大臣は「不適切だった。撤回しておわびする」と答えました。
池田議員はさらに総理にもこの件の受け止めを求め、総理は「撤回されたので、内閣として気を引き締めて対応する」と述べました。

最後に池田議員は、「熊の個体数管理や生態系への政策が弱いのではないか」と指摘しました。
総理は、「熊は生態系に重要だが、個体数が増えて人への被害が増えている。人里に出た熊は駆除し、増えすぎた場合は科学的データに基づいて個体数管理を強化する」と述べています。

池田議員は、国が責任を持って緊急対策と中長期対策をしっかり進めるよう求めて質疑を終えました。

この議論のAIによる評価

議論自体の評価

ChatGPTGeminiGrok
まあまあ良い議論まあまあ良い議論まあまあ良い議論

・質問者が「熊被害」「政府の責任体制」「ハンター確保」「警察の銃使用」「不適切発言」「個体数管理」など、多岐にわたる論点を扱っており、政策的に重要で具体的な論点が多く含まれていたため価値は高いです。
・一方、質問後半で、国家公安委員長の不適切発言に関する追及がやや細部に寄りすぎ、政策議論から逸れる時間があった点は、議論全体の構造としては若干の冗長性を生んでいます。
・しかし、行政トップの姿勢を問うこと自体は国会の機能として正当であり、完全に議論の価値を損なうものではありません。
・総じて、政策的核心(緊急対策・人員確保・予算措置・警察体制)にしっかり触れた上、組織の責任と行政の姿勢も確認できているため、「まあまあ良い議論」と評価できます。

本議論は、国民の安全・安心を脅かす深刻なクマ被害という喫緊の課題に焦点を当てており、議論のテーマ設定は非常に時宜を得ていました。質問者は、具体的な現場の状況や懸念(登下校、経済活動の縮小、ハンター不足、自治体の疲弊など)を提示し、政府の危機意識対策の体制実行スピード具体的な手段(緊急パッケージ、ハンター確保、警察の対応、予算)について、必要な項目を幅広く確認しています。

政府側も、被害が過去最多であるという深刻な認識を示し、関係閣僚会議の体制強化緊急パッケージの策定指示警察のライフル銃使用の規則改正と部隊派遣など、具体的な対応進捗状況を明確に答弁しており、議論として必要な情報の交換が行われています。

一方で、議論の中盤で、質問者が国家公安委員長の不適切発言について事実確認を行い、大臣が発言を撤回・謝罪するという一幕がありました。これは、質問の論点である警察による駆除任務の信頼性指揮官としての資質に直接関わるため、議会質問としては価値のある追及ではありましたが、議題の主要な流れ(クマ対策の実務)から逸れた部分もありました。

全体として、課題の重要性具体的な解決策に関する確認がなされた点で「まあまあ良い議論」と評価できます。

クマによる人身被害という緊急性の高い国民生活の問題について、政府の認識・責任の所在・具体的な対策スケジュール・予算措置などが明確に議論され、一定の情報が国民に伝わりました。一方で、一部に週刊誌ネタによる大臣の失言追及が入ったため、政策本題から逸れる時間があり、全体としてやや焦点がぼやけた印象です。

質問者の評価

ChatGPTGeminiGrok
良い質問良い質問まあまあ良い質問

・熊被害拡大という現実的かつ切迫した課題を前提にし、政策と責任体制を明確に問うており、多くの住民や自治体に直接価値があります。
・ハンター不足、警察の応援派遣、ガバメントハンター制度、緊急パッケージの策定時期、自治体格差など、現場の課題を踏まえた質問であり「事実ベースの行政監視機能」を果たしています。
・国家公安委員長の不適切発言に関する追及は、政策論からは外れる側面があるものの、「危険任務の指揮官として適切か」を問う姿勢は一定の公共的価値があります。
・主観的な感情表現(「強くお願いしたい」「残念だと思うか」など)がやや多く、事実確認中心よりはやや情緒寄りの部分もありましたが、議会質問としての適切さを損なうレベルではありません。

質問者の質問は、以下の点で「良い質問」と評価できます。

  • 課題の深刻な現状の提示と認識の確認: 北海道の現状(キムンカムイ、経済活動の縮小、日常生活のおびえ)を具体的に示し、総理の危機的な状況に対する認識覚悟を、議論の冒頭で確認している点は適切です。
  • 対策体制の明確化: 課長級から関係閣僚会議への体制強化に対し、そのトップが誰か(総理か官房長長官か)という責任体制の所在を明確に確認しており、一元的な対応を求める姿勢は重要です。
  • 実効性のある具体的な対策の追求:
    • 緊急パッケージの策定時期(11月中旬)が遅いと指摘し、スピードアップを要求している点。
    • ハンターの確保財政支援(捕獲単価、ガバメントハンター)の必要性。
    • 警察による駆除への協力体制(規則改正、派遣人数、時期)など、現場の具体的な実務に即した質問を網羅しています。
  • 中長期的な視点: 個体数管理だけでなく、生態系に対する政策の重要性を議論の終盤で提起し、単なる緊急対策にとどまらない中長期的な視点を含めています。
  • 政治的責任の追及: 国家公安委員長の不適切な発言について、公の場で事実確認と撤回・謝罪を求め、指揮官の資質内閣の脇の締め方について総理の見解を引き出しており、国会質問としての価値を発揮しています。

・良い点:北海道の実情を具体的に伝え、被害の深刻さ・住民の恐怖・自治体負担をわかりやすく説明し、政府の責任の所在や対策スケジュールの明確化を迫った点は、議会質問として適切で価値がありました。
・減点点:後半で国家公安委員長の「熊みたいだね」発言(週刊誌報道)をわざわざ取り上げて撤回までさせた部分は、政策議論の本筋から大きく外れ、揚げ足取りの印象を与えました。命がかかった問題の場で、失言追及に時間を割く優先順位は低いと評価されます。

回答者の評価

ChatGPTGeminiGrok
普通の答弁まあまあ良い答弁普通の答弁

・高市総理は、熊被害を深刻と評価し、関係閣僚会議の強化や責任を明確に述べるなど、基本的な情報と政府方針を示しており、答弁としての必要最低限の内容は備えていました。
・石原国務大臣は、ハンター数、財政措置、個体数管理について具体的情報を示し、政策内容としての明確さは高く評価できます。
・あかま国家公安委員長は、警察応援派遣の人数・構成・開始日を具体的に示しており、ここは高評価できます。
・ただし、発言問題に関する答弁では「危ないから行かないよ」「熊みたいだね」の表現について、最初はやや言い訳的な説明であり、率直さや丁寧さに欠ける印象がありました。その後撤回と謝罪は行ったものの、議会答弁としては洗練度が高いとはいえません。
・総理の「脇を締めてやっていく」という抽象的回答も、やや一般論に留まり、深掘りした説明とは言い難いです。

これらを総合し、「十分ではあるが極めて高水準とも言い難い」という意味で、普通の答弁と評価します。

回答者の答弁は、以下の点で「まあまあ良い答弁」と評価できます。

  • 深刻な認識の共有: 高市内閣総理大臣が、クマ被害による死者数が過去最多であること、国民の安全を脅かす深刻な事態であるとの認識を明確に示し、内閣の総力を挙げて対策を講じる意志を示している点は評価できます。
  • 具体的な事実と進捗の明示:
    • 関係閣僚会議の体制(議長は官房長官、新たに参加した省庁)を具体的に説明しています。
    • 警察の対応について、ライフル銃使用の規則改正昨日行われたこと、**岩手・秋田両県への応援部隊の派遣人数・時期(13日から駆除開始)**といった具体的な情報を明確に答弁しています。
    • ハンター確保に対し、追加的な財政措置ガバメントハンターの育成・確保の考えを示しており、財源に関する質問にも補正予算への計上を検討していると答えています。
  • 政治的・倫理的な責任の対応: あかま国務大臣は、不適切な発言の事実を認め、「不適切であった」としてその場で発言を撤回し謝罪しました 。これは、国を代表する人間として礼節を欠く発言(「危ないから行かないよ」「熊みたいだね」)に対して、公的な場で責任を果たした対応として適切です。

一方で、質問のトップは誰かという問いに対し、高市内閣総理大臣は「組織的には議長は官房長官」と述べた後に「内閣の責任は全て私にございます」と答えており、実務上の指揮系統と最終責任の所在をやや分けて説明している部分は、質問者が求めた「総理が全責任を取っていくリーダー」という明確な覚悟の表明としては、一歩引いた印象を与えかねません。

全体として、具体的な情報が多く、問題の深刻さも認識した上で、不適切な発言に対する対応も含め、責務を果たそうとしている答弁であったと評価できます。

・高市総理大臣:被害の深刻さを認め、内閣の責任を明言し、対策パッケージの期限(11月中旬)も示したため、国民に対して一定の安心材料を提供できました。
・石原環境大臣:ハンター数(約3000人)や高齢化の実態を数字で示し、財政支援の方向性を明言した点は評価できます。
・あかま国家公安委員長:警察の具体的な応援部隊数(岩手・秋田各2組)や開始時期(13日から)を明示したのは良かったものの、失言を国会で追及され撤回・謝罪する場面を作ったことは、国を代表する閣僚として稚拙でした。失言自体は軽率であり、政策議論の場で謝罪を強いられる状況はマイナスです。

全体として、政策的な情報はそれなりに出たものの、大臣の失言対応で政府側の印象がやや損なわれたため「普通」と評価します。


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