第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号 令和7年11月7日(4/11)

エネルギー・資源
国会情報(会議録)
【衆議院】 219回 質問: 鈴木貴子 回答: 鈴木憲和茂木敏充高市早苗松本洋平黄川田仁志 開催:2025/11/07

3行解説

POINT
  • 北海道のイカ漁のルールや、食料の安全太陽光パネル再審制度高校教育子どもの貧困対策について、政府に質問しました。
  • 質問者は鈴木貴子委員で、漁師さんが困っている現状を伝え、ルール見直しや温暖化に強い品種開発の必要性などを訴えました。
  • 答弁者は鈴木憲和農水大臣、茂木敏充外務大臣、高市早苗内閣総理大臣、松本洋平国務大臣、黄川田仁志国務大臣で、それぞれの問題について、改善や検討を進めることを約束しました。

3分解説(くわしい説明)

この国会質疑では、鈴木貴子議員がさまざまな分野について質問し、関係する各大臣が答弁しました。

●北海道のイカ漁が不公平になっている問題

鈴木貴子議員は、本州で先にたくさんイカがとられたことで、北海道の漁の時期には「もう上限を超えたから漁に出られない」という不公平が起きていると訴えました。
鈴木憲和農水大臣は、国が漁獲量をタイミングよく把握できなかったことが原因と認め、国の予備分を回したり、追加枠を増やしたりして対応していると説明しました。ただし、まだ漁が完全には再開できていない地域もあると述べました。
また、来年以降のために、漁業者が数を早く正確に報告できる仕組みや、地域ごとに不公平が出ない配分方法を検討すると答えました。

●気候変動に強い作物の研究(食料安全保障)

鈴木貴子議員は、世界で人口が増える中、日本も食料を安定して確保するために、高温に強い作物の研究を国際機関「CGIAR」と協力して進めるべきだと質問しました。
鈴木憲和農水大臣は、CGIARなどと協力し、高温に強い稲の研究を続けていると答えました。
茂木敏充外務大臣も、日本人研究者の活躍を含め、資金や人材でさらに支援する姿勢を示しました。

●太陽光パネルと自然環境の問題

鈴木貴子議員は、全国で太陽光パネルによる自然破壊や違反が増えていると述べ、国がもっと強く規制すべきだと求めました。
高市早苗内閣総理大臣は、不適切なメガソーラーを法的に規制する方針を示しました。

●文化財保護法による調査の不備

鈴木貴子議員は、北海道・釧路で、オジロワシなど天然記念物に影響があるのに、繁殖期ではない時期に短期間の調査だけで工事が進んだ問題を取り上げました。
松本洋平文科大臣は、釧路市の対応に改善点があり、自治体が適切な時期や方法で助言できるよう、全国へガイドラインを周知すると答えました。

●再審制度(裁判のやり直し)の改善

鈴木貴子議員は、冤罪をなくすために再審制度を改善すべきだと強く求め、検察官が再審決定に「抗告(不服申し立て)」できる仕組みも問題と指摘しました。
高市総理は、再審制度の見直しを法務大臣に指示しており、政府として迅速に検討すると述べました。

●高校無償化と地方高校の衰退対策

鈴木貴子議員は、高校無償化を進める際、地方の公立高校が衰退しないよう、国と自治体が一体となって高校教育の質を上げる仕組みが必要と訴えました。
高市総理は、高校教育改革に向けて国が「グランドデザイン」を示し、交付金などで都道府県を支援すると答えました。

●子どもの貧困対策(備蓄米を必要家庭へ)

最後に鈴木貴子議員は、一人親家庭などが苦しい状況にあるため、国の備蓄米の無償提供が本当に必要な家庭に届くか、全国でのカバー率を確認してほしいと求めました。
黄川田仁志こども担当大臣は、農水省と協力して速やかに届けるようにし、情報を集めて改善していくと答えました。

この議論のAIによる評価

議論自体の評価

ChatGPTGeminiGrok
良い議論まあまあ良い議論良い議論

・質問のテーマが、漁業制度改革、食料安全保障、再エネ規制、文化財保護、再審制度、高校教育改革、子どもの貧困対策など多岐にわたり、いずれも政策として具体的で、社会的影響の大きい論点だからです。
・質問者は具体的な地域例(北海道のイカ漁、釧路の太陽光問題など)や制度の欠点を提示し、問題提起が明確で、事実に基づいた質問を行っています。
・答弁側も概ね論点に即した回答を行い、問題点を認め、改善策・方向性を示しているため、国会質疑として成立している議論だと言えます。
・一方で、質問の範囲が非常に広いため、個々の議題の深掘りはやや浅くなっている部分もありますが、議論全体の質を下げるほどではありません。

この議論は、漁業食料安全保障エネルギー(太陽光パネル)、司法(再審法)、教育福祉(子どもの貧困)と、非常に多岐にわたる政策分野にわたる質問と答弁で構成されています。

  • 良かった点: 各質問は、北海道の具体的な問題(イカ漁、太陽光パネル) や、地球規模の課題(気候変動、食料安全保障) 、国民の基本的人権に関わる課題(再審法) など、重要性や切迫性の高いテーマに焦点を当てています。また、単なる一般論ではなく、イカ漁のTAC制度の不公平さ や、太陽光パネル開発における文化財保護法上の手続きの不備 など、現行制度の具体的な欠陥を指摘しています。その上で、関係する複数の大臣から具体的な検討や改善の約束を引き出している点は評価できます。
  • 改善点: 質問が多岐にわたりすぎるため、一つ一つのテーマに対する議論の掘り下げが浅くなり、表面的なやり取りに留まっている側面があります 。特に、時間が限られている中で、論点の集中ができていれば、より深い政策提言や具体的な成果につながった可能性が高いと考えられます。

質問は地域の現場課題から地球規模の課題まで幅広く、しかもそれぞれに具体的な事実や数字を挙げており、政策の改善点が明確に伝わります。政府側の答弁もほぼすべてのテーマで「問題を認識している」「既に動いていること」「今後こうする」という三段構成で答え、抽象的な逃げをほとんどしていません。議会質問として求められる「国民の声を政府に届け、政策を動かす」という役割をしっかりと果たした議論です。

質問者の評価

ChatGPTGeminiGrok
良い質問良い質問良い質問

・質問はいずれも現場の具体的事実を提示し、制度上の欠点や不公正の構造を指摘しており、政策議論として質が高いです。
・「誰にとって価値がある質問か」
 → 北海道・地方の漁業者、農業者、再エネによる被害を受ける地域住民、冤罪問題の関係者、地方高校の関係者、子育て家庭など、幅広い層にとって価値があります。
・「誰にとって価値がない質問か」
 → 一部の質問は、質問者自身の感情・経験を含む部分が長く、制度論としては冗長に感じる可能性があります。政策議論のみを求める立場には価値が薄い部分があります。
・礼節を欠く態度や稚拙さは特に見られず、構成も明確でした。ただし、私的体験や被害状況の叙述が感情的に長くなる部分があり、国会質疑としては「説明の濃度差」がやや大きかった点は注意点です。

質問者である鈴木貴子委員の質問は、議会質問として以下の点で質の高いものでした。

  • 課題の具体性: 地元の漁業者、特に小型スルメイカ釣り漁業者が直面する「豊漁なのに漁ができない」という不条理を明確に指摘し、制度の不公平性を具体的に示しています。また、釧路での太陽光パネル開発における文化財保護法の手続き上の問題(繁殖期外の調査)を具体例として挙げ、行政の指導のあり方にまで踏み込んでいます。
  • 省庁横断的な連携の要請: 食料安全保障のテーマでは、高温耐性品種の開発について、農業の専門家である農水大臣に必要性を確認した後、その資金を拠出する外務大臣に予算の増額を求めるという、省庁間の連携・分担を意識した戦略的な質問構成となっています 。これは、縦割り行政の弊害を打破しようとする議会質問として非常に価値があります。
  • 個人的な経験に基づく説得力: 再審法改正の質問では、自身の家族が経験した家宅捜索や勾留の不条理な実態を語り 、冤罪被害者やその家族の苦悩、そして制度改革の必要性を、強い倫理観と説得力をもって訴えています 。これは、抽象的な法制度の議論に、国民の立場からの重みを加える点で効果的です。

・6テーマすべてに具体的な現場の声や数字(留保分5700トン、超過分、調査が10月の数日間のみ、など)を挙げており、単なる感情論ではなく事実に基づいた追及になっています。
・質問の順序に工夫があり(農水→外務→総理→文化庁→法務→文科→こども担当と、関連大臣を的確に指名)、答弁を引き出しやすい流れを作っています。
・自身の家族体験や袴田事件のエピソードを語った部分は感情に訴える要素が強いものの、過度に感情的にならず、再審の必要性を補強する材料として効果的に使われています。
・礼節を欠く発言や揚げ足取りは一切なく、国会議員として適切な態度でした。 総合的に見て、議会質問として非常に高い水準です。

回答者の評価

ChatGPTGeminiGrok
良い答弁まあまあ良い答弁まあまあ良い答弁

・鈴木憲和農水大臣は、問題点(漁獲量を適時把握できなかった点)を明確に認めたうえで、既に実施した対応・今後の改善方針を具体的に説明しており、答弁の質は高いです。
・高市総理は、再エネ規制や再審制度など、政府として具体的な方向性を示しており、質問の趣旨に沿った答弁でした。
・茂木外務大臣、松本文科大臣、黄川田こども担当大臣も、それぞれの所管事項について事実を踏まえた回答を行っています。
・「誰にとって価値がある答弁か」
 → 地域の漁業者、農業分野の関係者、再エネ問題を抱える自治体、冤罪問題の関係者、子育て支援関係者など、多くの利害関係者にとって有用な情報を含んでいます。
・「誰にとって価値がない答弁か」
 → 一部の答弁(特に文化財保護や高校教育改革)は方向性の提示にとどまり、具体的施策の詳細が薄いため、即効性を求める立場からは実務的価値が限定的です。
・全体として、答弁者側に不誠実な態度や礼節を欠く行為は見られず、国会答弁として適切なレベルでした。

回答者(鈴木憲和農水大臣、茂木敏充外務大臣、高市早苗内閣総理大臣、松本洋平国務大臣、黄川田仁志国務大臣)の答弁は、以下の点で評価できます。

  • 課題の受容と具体的な検討の明言: 鈴木農水大臣は、イカ漁の問題について管理の失敗を認め不公平の是正に向けた具体的措置(海域別・期間別の管理検討、情報システム活用)を約束しました 。松本国務大臣は、文化財保護法の手続きについて「改善すべき点がある」と認め、全国の自治体向けの留意事項の周知を約束しました。
  • 前向きな姿勢とコミットメント: 茂木外務大臣はCGIARへの拠出について、「これまでの発想にとらわれずに、必要な予算をしっかりと確保していく」と、積極的な支援を約束し 、高市総理は再審法改正について「政府の責任において迅速に検討を進めてまいりたい」と、強い決意を示しています。また、高校教育の無償化について、単なる費用支援に留まらず「質の向上」を目指す姿勢を強調しています。
  • 価値があった点: 答弁者の具体的なコミットメントは、イカ漁の漁業者(操業再開に向けた手続き)、国際農業研究者(予算と人材支援)、再審法改正を求める人々(総理による迅速な検討の指示)、地域の自然環境保護に関心を持つ自治体や住民(ガイドライン検討)、そして子どもの貧困対策に取り組む団体(備蓄米のカバー率確認)にとって、具体的な改善や前進の期待につながる価値がありました。
  • 価値がなかった点: 答弁は前向きであるものの、再審法改正や高校教育無償化の議論など、法制審議会や検討のプロセスに依存する部分もあり、「検討する」という姿勢の表明に留まっている答弁も多く見られます。この点では、即座の政策決定や、より踏み込んだ約束を期待する人々にとっては、まだ不十分と感じられる可能性があります。
  • 不適切な態度は見受けられませんでした

・鈴木農林水産大臣、茂木外務大臣、黄川田こども担当大臣は具体的な数字や今後の対応スケジュールを示しており、誠実で質の高い答弁でした。
・高市総理大臣は太陽光パネル、再審、高校教育の3テーマすべてで政治的な決意を明確に示し、総理として責任ある発言をしています。
・松本文部科学大臣も文化財保護に関する具体的な改善策(全国周知を約束しており、対応は適切でした。 ただし、全体を通して「いつまでに」「どの程度の規模で」といった数値目標や期限を明言した答弁が少なく、もう一歩踏み込んだコミットメントがあれば「良い答弁」になったでしょう。それでも逃げや曖昧な答弁はほぼなく、国会答弁としては上位レベルに位置します。

まとめると、質問が非常に具体的で鋭く、政府側もほぼ正面から受け止めて改善方向を示したため、議会のあるべき姿に近い「良い議論」だったと言えます。


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